AOYAMA

WITHERED FLOWERS BLACK

田島 一成

2022年1月13日(木) - 2月26日(土)
※2月11日(金)は祝日のため休廊となります。

開廊時間|木〜土 11:00–13:00, 14:00–19:00
休廊日|日〜水・祝日

この度、Akio Nagasawa Gallery Aoyamaは、⽥島⼀成「WITHERED FLOWERS BLACK」を開催致します。

⽥島⼀成は1968年東京都⽣まれ、主にファッション写真の分野にて第⼀線で活躍する写真家です。
⼀⽅で、誰にも知られる事なく、密かに枯れゆく花の写真を撮り続けてきました。その作品群は、2020年にAkio Nagasawa Gallery Aoyamaで開催した個展「WITHERED FLOWERS」にて初めて発表され、⼤きな話題となりました。⼆度⽬の開催となる本展では、新作「WITHERED FLOWERS BLACK」シリーズより作品を展覧致します。また、開催にあわせ、Akio Nagasawa Publishingより同名写真集を刊⾏致します。
この機会に是⾮ご⾼覧ください。

 

【作家ステートメント】
モノクロ写真は特殊だ。写真の歴史は、モノクロ写真で始まったが本来我々が目で見ているのはカラー像であり、裸眼でモノクロ像を見ることはない。かなり特異な世界だ。もしも最初からフィルムがカラーだったらモノクロ映像というものは世の中に生まれなかったのかもしれない。それでも我々写真家はそんなモノクロの魔力に魅せられる。そのシンプルでモダンでシャープなイメージに。枯れた花の持つたたずまい、皺のよった皮膚のような質感、ムード、その美しさの細かなディテールを自分流に表現したくて、7年間花が枯れるのを待っては撮影を続けている。何故人は花に惹かれるのだろうか。その美しい造形や色彩は、花が人間を魅了して利用する為なのだろうか。2020~2021年に枯れた花のカラー写真の展示をした。頂いた沢山の祝花が2ヶ月の展示期間中に酷く枯れていったが、枯れた花の写真とイメージが重りとても美しかったので枯れた状態のままギャラリーに飾らせて頂いた。その枯れた祝花を崩さずに事務所に持ち帰り今回のモノクロ作品の撮影が始まった。

モノクロにすればどんな写真も格好がつくと思われがちだが、カラーの方が魅力的に見える被写体も多い。花もその一つだ。花には様々な色や形があり、それぞれ異なる魅力的な色彩のグラデーションで構成されている。現代のデジタルカメラは画像をカラー画像として取り込み、ソフトウェア上でモノクロ化される。今は撮影しながら瞬時にその二つを見比べることが可能だ。だがカラー画像として美しく見える花の写真を単純にモノクロ化しても、カラーより美しく見せることは難しい。花の持つ美しい色彩が全く使えないからだ。モノクロ像には白から黒までの階調しかない。それはシンプルに光の表現だ。今回はモノクロ像の方がカラー像よりも魅力的に見えるように入念にライティングを工夫しながら撮影した。カラーの花の写真に比べてより写真的な表現に、つまり“花”を表現するつもりが“写真”を表現する作品になったのかもしれない。

アーティスト

1968年 東京都生まれ。
写真家・五味彬氏アシスタントを経て独立後、1989年からパリ、ニューヨークで活動。
2002年から東京を拠点に、広告、ファッションを中心に、音楽系やTVコマーシャルにも活動の場を広げる。
1997年 American Photographie Annual(アメリカ写真年鑑)掲載。2007年、2013年ADC賞受賞。

出版物

WITHERED FLOWERS BLACK

$42.76
在庫有り

モノクロ写真は特殊だ。写真の歴史は、モノクロ写真で始まったが本来我々が目で見ているのはカラー像であり、裸眼でモノクロ像を見ることはない。かなり特異な世界だ。もしも最初からフィルムがカラーだったらモノクロ映像というものは世の中に生まれなかったのかもしれない。それでも我々写真家はそんなモノクロの魔力に魅せられる。そのシンプルでモダンでシャープなイメージに。枯れた花の持つたたずまい、皺のよった皮膚のような質感、ムード、その美しさの細かなディテールを自分流に表現したくて、7年間花が枯れるのを待っては撮影を続けている。何故人は花に惹かれるのだろうか。その美しい造形や色彩は、花が人間を魅了して利用する為なのだろうか。(中略)今回はモノクロ像の方がカラー像よりも魅力的に見えるように入念にライティングを工夫しながら撮影した。カラーの花の写真に比べてより写真的な表現に、つまり“花”を表現するつもりが“写真”を表現する作品になったのかもしれない。  田島一成 あとがきより(抜粋)

WITHERED FLOWERS

$42.76
在庫有り

枯れた花が好きだ。だけどいつも思うのは、花は茎から切りはなされた時、あるいは土とのつながりを断たれ た時、すでに死んでいるのだ。だから、一見美しく生けられた花もすでに死んでいるわけで、その先に枯れるということがある。枯れるといえば、当然僕ら人間が枯れるということに考えが及ぶので、僕のように枯れてきたということは、花のことを考えてみれば、すでに土とのつながりを絶たれているということかもしれない。僕はファッション写真というものが、写真というアートと独立して存在しているということを、このタジイマックスの写真集で初めて知った。そして彼があくまでファッション写真を撮る、ということに矜持のようなものを感じていることも。枯れた花は美しい。なぜ美しいと感じるのか。やはりそれは僕らがそこに無常を見るからに他ならないだろう。花は生死の事実を美しく見せてくれるのだ。そもそも花はなぜ美しいのか。ある学者によると、それは花が美しくあって、昆虫や僕らを楽しませたいからなのだという。僕はそれを信じる。
-坂本龍一 あとがきより

 

これらの写真群は一般的な美しい花の写真では無いかもしれないが、他者の視点や感覚を一切排除して自分の心に正直に撮ったものである。
-田島一成 アーティストステートメントより

WITHERED FLOWERS(特装版)A

$570.17
在庫有り

写真集『WITHERED FLOWERS』にオリジナルプリント1点が付いた特装版。
プリント裏面にサイン&エディションナンバー入り。プリントは3種類のイメージよりお選びいただけます。各限定20部。

 

枯れた花が好きだ。だけどいつも思うのは、花は茎から切りはなされた時、あるいは土とのつながりを断たれ た時、すでに死んでいるのだ。だから、一見美しく生けられた花もすでに死んでいるわけで、その先に枯れるということがある。枯れるといえば、当然僕ら人間が枯れるということに考えが及ぶので、僕のように枯れてきたということは、花のことを考えてみれば、すでに土とのつながりを絶たれているということかもしれない。僕はファッション写真というものが、写真というアートと独立して存在しているということを、このタジイマックスの写真集で初めて知った。そして彼があくまでファッション写真を撮る、ということに矜持のようなものを感じていることも。枯れた花は美しい。なぜ美しいと感じるのか。やはりそれは僕らがそこに無常を見るからに他ならないだろう。花は生死の事実を美しく見せてくれるのだ。そもそも花はなぜ美しいのか。ある学者によると、それは花が美しくあって、昆虫や僕らを楽しませたいからなのだという。僕はそれを信じる。
-坂本龍一 あとがきより

 

これらの写真群は一般的な美しい花の写真では無いかもしれないが、他者の視点や感覚を一切排除して自分の心に正直に撮ったものである。
-田島一成 アーティストステートメントより

WITHERED FLOWERS(特装版)B

$570.17
在庫有り

写真集『WITHERED FLOWERS』にオリジナルプリント1点が付いた特装版。
プリント裏面にサイン&エディションナンバー入り。プリントは3種類のイメージよりお選びいただけます。各限定20部。

 

枯れた花が好きだ。だけどいつも思うのは、花は茎から切りはなされた時、あるいは土とのつながりを断たれ た時、すでに死んでいるのだ。だから、一見美しく生けられた花もすでに死んでいるわけで、その先に枯れるということがある。枯れるといえば、当然僕ら人間が枯れるということに考えが及ぶので、僕のように枯れてきたということは、花のことを考えてみれば、すでに土とのつながりを絶たれているということかもしれない。僕はファッション写真というものが、写真というアートと独立して存在しているということを、このタジイマックスの写真集で初めて知った。そして彼があくまでファッション写真を撮る、ということに矜持のようなものを感じていることも。枯れた花は美しい。なぜ美しいと感じるのか。やはりそれは僕らがそこに無常を見るからに他ならないだろう。花は生死の事実を美しく見せてくれるのだ。そもそも花はなぜ美しいのか。ある学者によると、それは花が美しくあって、昆虫や僕らを楽しませたいからなのだという。僕はそれを信じる。
-坂本龍一 あとがきより

 

これらの写真群は一般的な美しい花の写真では無いかもしれないが、他者の視点や感覚を一切排除して自分の心に正直に撮ったものである。
-田島一成 アーティストステートメントより

WITHERED FLOWERS(特装版)C

$570.17
在庫有り

写真集『WITHERED FLOWERS』にオリジナルプリント1点が付いた特装版。
プリント裏面にサイン&エディションナンバー入り。プリントは3種類のイメージよりお選びいただけます。各限定20部。

 

枯れた花が好きだ。だけどいつも思うのは、花は茎から切りはなされた時、あるいは土とのつながりを断たれ た時、すでに死んでいるのだ。だから、一見美しく生けられた花もすでに死んでいるわけで、その先に枯れるということがある。枯れるといえば、当然僕ら人間が枯れるということに考えが及ぶので、僕のように枯れてきたということは、花のことを考えてみれば、すでに土とのつながりを絶たれているということかもしれない。僕はファッション写真というものが、写真というアートと独立して存在しているということを、このタジイマックスの写真集で初めて知った。そして彼があくまでファッション写真を撮る、ということに矜持のようなものを感じていることも。枯れた花は美しい。なぜ美しいと感じるのか。やはりそれは僕らがそこに無常を見るからに他ならないだろう。花は生死の事実を美しく見せてくれるのだ。そもそも花はなぜ美しいのか。ある学者によると、それは花が美しくあって、昆虫や僕らを楽しませたいからなのだという。僕はそれを信じる。
-坂本龍一 あとがきより

 

これらの写真群は一般的な美しい花の写真では無いかもしれないが、他者の視点や感覚を一切排除して自分の心に正直に撮ったものである。
-田島一成 アーティストステートメントより