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Attempting Exhaustion
限定600部、ナンバー入
2009年から2016年にかけて、私はリスボンにある自宅のキッチンで、テーブルと窓の写真を撮り続けた。初めのうちは、その静けさに惹かれて撮影していたのだが、撮り続けるうちに、状況が窓から差し込む光によって変化する様に興味を持つようになり、最終的には、それらの幾何学的な構成に魅了されるに至った。つまり、物事が、完全には同じではないが、日々反復しながら続いていく様子に注目せずにはいられなくなったのである。季節や天気の移り変わりに応じて、ほとんど目には見えないわずかな変化が日々起っている。ペレックはパリのカフェ・タバコまで通っていたが、それに対して私は自宅が撮影場所だったので、外出する必要すらなかった。明るく、うすぼんやりとした窓のもとで、日々の生活のなかでテーブルの上の状況が少しずつ変化していく。食事、グラス、新聞、雑誌、花瓶、ナプキン、季節の果物、紙、楽器、地図。いつしか、外界から隔離されて引きこもっている私にとって、このキッチンが避難所であり、シェルター、瞑想と癒しの場所となっていた。
– Daniel Blaufuks 後書きより
- 判型
- 216 x 155 x 26mm
- 頁数
- 114頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2017
- 出版社
- Akio Nagasawa Publishing
ダニエル・ブラーフックス
Daniel Blaufuks
ダニエル・ブラーフックスは、写真と映像を中心に、書籍、インスタレーション、映画など多様なかたちで作品を発表し、世界各地で展覧会が開催されているポルトガルのアーティストである。時間と空間の関係性や、私的な記憶と公共の記憶が交差する地点に関心を寄せ、継続的に探究を続けている。
2007年には、2002年の映画『Under Strange Skies』をもとにした写真集『Sob Céus Estranhos』(Tinta-da-china)を刊行し、PhotoEspañaにおいて国際部門の年間最優秀写真集賞を受賞した。同年、チェコ共和国の強制収容所を題材とした作品によっても賞を受けており、この主題は後に写真集『Terezín』(Steidl, 2010)および映画『As If』(2014)として発表されている。
2016年には、展覧会「Attempting Exhaustion」および「Léxico」により、AICA/MC/Millennium BCP Visual Arts Awardを受賞した。近年の出版物には、『Não Pai』(Tinta-da-china, 2019)および『Lisboa Clichê』(Tinta-da-china, 2021)がある。
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)ポルトガルパビリオンにて作品を発表。









