AOYAMA

コンシーラー

小村希史

2022年5月12日(木) - 6月4日(土)
開廊時間|木〜土 11:00–13:00, 14:00–19:00
休廊日|日〜水・祝日

※新型コロナウイルスに関する状況により会期や内容を変更する可能性があります。

この度、Akio Nagasawa Gallery Aoyamaは、小村希史個展「コンシーラー」を開催致します。

小村希史は1977年生まれの画家で、東京を拠点に活動をしています。
本展のタイトル「コンシーラー(concealer)」は「隠す者」という意味を持ち、小さなクマやシミなどを隠すための化粧品の名称です。「conceal=隠す、隠蔽する」という言葉には、両面性があると作家は考えます。一方は現代社会や私達の日常における「隠蔽」から生じる疑念や不信感、苛立ちは負・マイナスの要素です。もう一方は絵画の表現方法をあきらかにしない「隠蔽する」という正・プラスの要素です。
絵画と隠蔽は美術史的にも小村の抽象画シリーズ「サブトラクト」とも密接に関係していると言えます。絵の具で覆い隠された画面や一旦描かれたものが取り除かれた画面には、「ヘイトや暴力」、「人種差別」、「匿名」、「真実と虚偽」など隠蔽にまつわるヒントが潜んでいるのです。

本展では、新作キャンバス作品に加え、今回の個展のために制作された立体作品「Tissue」を展覧致します。アルミニウムにペイントされた立体物は、シルクのような滑らかな質感を持ち、見る場所によって光源が揺らぎ、ぼんやりと鑑賞者自身が浮かびあがります。小村は、私達の最も身近にある丸めて捨てられるティッシュに儚さという整合性を持たせ、ギャラリー空間とサブトラクト絵画を結びつけています。

会場では、消えてゆく曲の最後の音を反復させて制作される小村の「エンドループ」シリーズから、「隠蔽」という単語に関連した音が定期的に聴こえてきます。

小村のサブトラクト・ペインティングは「Less is more - 少ない事は豊かである」という単純な考えであると言える。それはシンプルさという事。彼は自分の作品を「脆弱性、無情感、不完全性を表現する試み」としている。エンドループはこれらの概念にきちんと適合している。非常に壊れやすいエンドループの音たちは、動機も方向性もなく一つの譜面の上に浮かんで、音の起源も不明だ。始めから死にゆくその音たちは、常に消えつつあり、常に消えるために再び生まれ変わってゆく……
-ロバート・ミリス 「エンドループHenka」 ライナーノーツより抜粋

「音楽における時間の芸術を、絵画における空間の芸術に近づける」というエンドループのアイデアでは、音にしかできない感情に僅かに働きかける効果を試み、絵画と音の関係を創造的に考察しています。

また、本展開催に合わせ、冊子『花紙 Tissues』が刊行されます。

この機会に是非ご高覧ください。

アーティスト

1977年生まれ。東京を拠点に活動を行う。

主な個展:
2021年「地平線」AKIO NAGASAWA GALLERY、東京、日本
2019年「ダイヤモンド」AKIO NAGASAWA GALLERY、東京、日本
2018年「大きな船 / Big Ship」The Mass、東京、日本
2017年「銀座 / ギンザ / GINZA」森岡書店、東京、日本
2013年「Felt Like Painting」Felt、東京、日本
2013年「私たちのような小さな絵」Megumi Ogita Gallery、東京、日本
2012年「新作絵画2012」Megumi Ogita Gallery、東京、日本
2011年「Fragment」Megumi Ogita Gallery、東京、日本
2009年「Feeble」上海、中国
2008年「Painting and Drawing」TCPギャラリー、東京、日本
2008年「Faultiness」frantic、東京、日本
2007年「Untitled」Wall of Sound、シアトル、アメリカ

主なグループ展:
2016年「Flower Huddle」The Mass、東京、日本
2014年「3331 Art Fair - Various Collectors’ Prizes」アーツ千代田3331、東京、日本
2014年「Art Stage Singapore」シンガポール
2013年「アートがあればII ─ 9人のコレクターによる個人コレクションの場合」東京オペラシティアートギャラリー、東京、日本
2013年「Symbiosis」Aki Gallery、台北、台湾
2012年「XYZ」Megumi Ogita Gallery、東京、日本
2006年「NADA - New Art Dealers Alliance Art Fair Miami 2006」マイアミ、アメリカ
2006年「Geisai#10」東京