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太陽の鉛筆

東松照明

2015年12月11日(金) - 2016年1月24日(日)
Gallery hours:11:00-19:00
Closed on Monday,Tuesday
*冬季休廊:2015年12月28日(月)-2015年1月5日(火)
*2016年1月11日(月・祝)は祭日につき、休廊させて頂きます。

この度、Akio Nagasawa Galleryでは、戦後日本を代表する写真家、東松照明の『太陽の鉛筆』展を開催致します。

東松照明は、基地周辺の人物や風景を被写体とした「占領」シリーズでは、米軍基地を通して戦後の日本を見つめ直し、『〈11時02分〉 NAGASAKI』では、長崎に投下された原爆の記憶を辿るなど、常に時代への鋭い視線と共に写真表現の可能性を切り開き、戦後の日本写真界を牽引し続けてきた存在です。

『太陽の鉛筆』
このシリーズは、東松の作品群の中で最も重要なもののひとつと位置づけられています。
東松がカメラを向けたテーマは多岐に渡りますが、生涯を通じてこだわり続けたのが“沖縄”でした。
このシリーズは、1969年に沖縄と出会って以来、彼の地が持つ強靭かつ広大な精神の領域によってアメリカニゼーションを拒み続ける姿に魅せられ、アメリカ占領下から本土復帰に至る沖縄、八重山諸島や宮古島の祭祀や風俗をテーマに、時代に翻弄されながらもたくましく生きる人々の暮らしを精力的に撮影したものです。
その視線は日本という枠を超えて東南アジアへと展開し、環太平洋における島嶼文化の基層を探る写真的実践として高い評価を得ています。

アーティスト

1930年愛知県生まれ。
愛知大学在学中より写真の制作を行い、大学卒業後上京。
上京後は岩波写真文庫のカメラマンとしてそのキャリアをスタートさせる。
1959年に奈良原一高、細江英公らと設立したセルフ・エージェンシー“VIVO”、1974年に森山大道、荒木経惟らと開校した“WORKSHOP写真学校”に参加、戦後の日本の写真界を牽引する中心人物として活躍。
基地周辺の人物や風景をとらえた「占領」シリーズをはじめ、原爆の記憶を辿った『〈11時02分〉 NAGASAKI』(1966年)など、時代状況への鋭い視線とともに、写真表現の可能性を切り開いてきた。
1969年に沖縄と出会って以後、基地だけではなく豊かな自然や風俗への関心も深め、作品集『太陽の鉛筆』(1975年)を刊行。1999年には長崎へと拠点を移し、その後沖縄にも拠点を作り、旺盛な作品制作を展開。
主な個展に「日本列島クロニクル―東松照明の50年」東京都写真美術館(99年)、 「東松照明の写真 1972-2002」展京都国立近代美術館(03年)、「写真家・東松照明 全仕事」名古屋市美術館(11年)など。2007年までアメリカ、ヨーロッパ各地を巡回した「Shomei Tomatsu: Skin of the Nation」サンフランシスコ近代美術館(04年)など海外での展覧会も多数開催。
2012年肺炎により逝去。